1997年(平成9年)。
この年は、川口市にとって大きな転換点となる年でした。
川口市長選挙で岡村幸四郎氏が初当選し、同年5月31日、市長として就任。
ここから川口市は、約16年半に及ぶ岡村市政の時代へと歩みを進めていきます。
今振り返ると、この第1期当選は単なる市長交代ではなく、
「川口のまちの考え方そのものが変わり始めた瞬間」だったと言えるでしょう。
■ 選挙の構図と前市政との関係
当時の川口市は、東京のベッドタウンとして急速に発展を続け、
人口増加、住宅開発、都市化が一気に進んでいました。
前市政では、インフラ整備や都市基盤の構築を中心とした安定的な行政運営が行われていましたが、一方で市民の間では次のような声が強まっていました。
・行政と市民の距離が遠い
・市政が見えにくい
・暮らしに密着した課題への対応が後手に回っている
・市民が参加できる仕組みが不足している
つまり、「整備の時代」から「暮らしの質の時代」への転換が求められていたのです。
岡村幸四郎氏は、市役所職員として行政の現場を知り尽くした人物でした。
外から批判する立場ではなく、内側を理解したうえで「変える」立場として立候補したことは、当時としては大きな意味を持っていました。
選挙は、
「これまでの市政を継続するのか」
「新しい視点で市政を変えていくのか」
という構図となり、市民の選択が強く問われた選挙でもありました。
■ 初当選時に掲げた考え方と公約の方向性
岡村氏の訴えは、細かな数値目標よりも、市政のあり方そのものに重きが置かれていました。
・市民とともにつくる市政
・情報公開と透明性の確保
・現場感覚を大切にした行政運営
・福祉、子育て、高齢者支援の充実
・防災、防犯体制の強化
急成長する都市だからこそ、
「人の暮らしに目を向けた行政が必要だ」というメッセージは多くの市民の共感を集めました。
開発だけではなく、
安心して住み続けられる街へ。
人が置き去りにされない街へ。
それが岡村市政の原点でした。
■ 1997年前後の社会と川口の課題
1990年代後半、日本はバブル崩壊後の不況の真っただ中にありました。
・雇用不安
・景気低迷
・少子高齢化の進行
・地域コミュニティの希薄化
こうした問題は、都市部ほど顕著に表れ、川口市も例外ではありませんでした。
川口市が直面していた課題は多岐にわたります。
・急増する人口に対する行政サービスの拡充
・保育・教育・医療体制の整備
・防災、防犯への不安
・外国人住民の増加と多文化共生
・ごみ問題、交通問題、生活環境の悪化
「便利な街」から「安心して暮らせる街」へ。
その転換が求められる時代背景の中での市長選挙でした。
■ 初当選に寄せられた市民の期待
岡村市長の初当選時、市民の間には次のような期待がありました。
「行政の内側を知っている人なら、無理のない改革ができるのではないか」
「役所目線ではなく、市民目線で動いてくれるのではないか」
「川口が“住む街”として一段階成長するのではないか」
これは単なる期待ではなく、
「川口を自分たちの手で良くしていきたい」という市民意識の表れでもありました。
■ そして始まった岡村市政・第1期
1997年5月31日、岡村幸四郎市長が就任。
ここから川口市は、「市民と行政がともに歩む市政」を目指す時代に入っていきます。
その後5期連続当選という結果が示す通り、
この第1期当選は一過性のブームではなく、市民の信頼の積み重ねの出発点でした。








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